カッコ左 ふくみ笑い カッコ右

ふくみ笑い

今回はいつもと違って設定やメッセージを特に考えず、テーマを基にシュチエーションだけで表現してみました。ですので、絵を観た印象から受け手の自由な発想でアレコレ考えて視て戴けると嬉しいですわ。

ところで、今回の人物はネット友達へ送った記念絵を改良して制作したCGですので、送受品科経由で見かけた方もあるかと思います。実は発表自体は記念絵が最初ですが、元々は正式なイラストに仕上げて後からギャラリーへ掲載する予定だったんですけど、「同じ絵を載せるなら色々と試したい事をやってみた方が良いでしょう」って事で、制作に取りかかったものの、仕事が忙しかったり新しい技術を試行錯誤する時間を取り過ぎてしまい、結局仕上げる迄に1年半も掛かってしまいました(^^;)。
尤もまとまった時間が作れない事を理由に放置していた時間の方が長いんですがね。

さて、今回の制作にあたり自分に課した課題と技術実験は以上の4点でした。

・人物のデッサン修正とポージングの変更
私は基本的に取り込んだ線画をゴミ取りやスキャニングミスの修正以外は殆どいじりません。因って線画を後から足したり引いたりは勿論、一部分を大幅に変えるなんて事を今迄一度もやった事がないので、線画修正と合成の技術が全く有りませんでした。
しかし図らずもこの絵の人物画は線画修正と合成の必要を兼ね備えたうってつけの素材でしたので、スキルアップの為に時間を掛けて直してみました。

・テクスチャー使用によるフルカラー環境下での背景制作
以前の作品に建物や風景がある背景付きの絵はありますが、殆どが16色時代のもの故、そろそろフルカラーでキチンとパースを取った背景のある作品を作りたいと思いまして、ジャンクでテクスチャー使用の実験作品を作った経験を基本に今の自分で出来る限りの技術で背景を制作してみました。作品ではトリミングや人物との絡みの関係で可成り切り取られていますが、背景単体ではこんな感じに仕上がりました(”こんな感じ”をクリックすると背景画だけの絵が見られます)。これを基に今後は背景付きの絵をもっと描いていこうと計画してます。

・PowerPC8100のパワーギリギリでどのくらいの作業が出来るか
制作当初は単純にPPC8100のパワーポテンシャルを知りたい為の課題だったんですが、G4/400購入後は、PPC8100のパワーを最大限に使った最後の作品に位置づけが代わりました。しかし作業可能なギリギリのラインで作っていたお陰で処理の遅さやソフトが突然堕ちたりフリーズしたりで、自分のストレスと闘いの連続でした。尤も工夫をしながらだったので、それに関するデーター取りやスキルアップには繋がったかと思います。それにしても辛かった。

・背景付き人物画のフレミング
この作品は人物と背景を別々に描いて後から合成をしています。原画(線画)の段階で背景付きなら物体対比や立ち位置や構図が予め考えられているのですが、別々に合成したものだとそれらは大まかには決められるものの、合成した段階で改めて細かく考えなくてはなりません。実は私、遅まき乍(ながら)構図取りは最近になってから可成り神経質気味に気にするようになった経緯があるので、今回のトリミングは人物の立ち位置も含めて今迄以上に試行錯誤しました。出来上がりは観ての通り凡庸な写真構図を参考にしたものとなりましたが、色々悩んだ故か結果には満足しています。それにしても…構図センスはもっと磨かないといけないなぁと実感しましたわ。

そんなこんなで、長きに渡って制作していたCGがやっと完成しました。だからか結構愛着がありますね。
また、この絵を最後にPowerMacintosh8100/80AVからPowerMacintoshG4/400へCG制作環境を完全移行します。PPC8100ちゃん、長い間お疲れ様でした。
そう言う事で、この絵を観て何かを感じていただけたなら非常に嬉しく思います。

#肌色以外はMacのガンマ値で彩色している為、Windowsでは一寸色が濃いかと思います。予めご了承下さいm(__)m。

2001.9.14 制作
2001.9.24 改編

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