今回はフルカラー環境で線画と網点だけを使った表現実験をしてみました。 要はパワートーンとかを使わずにフィルター加工のみで線画にトーンを入れる習作です。ってなんでこんな事をやったか云いますと、専用ツールが何かの拍子に使えなくなった時の応急処理みたいなのが出来れば良いなぁと突然思いたちまして、実験と考察を始めた次第。 それで結果としては、此方が思った以上に応用出来そうな感じですね。何よりトーンの代わりと云ってもカラートーンとしても使えますから、色べた塗りの上にカラー網点を重ねるなんて云う応用も利きます。逆に欠点はフィルターの仕様上網点の大きさを完全にコントロール出来ない事と、当たり前なんだけど今回の絵のように縮小してしまうとモアレが出来てしまう辺りでしょうか。まぁモアレは注意するとして、トーン濃度が解決出来れば可成り良い技法になると思います。 とか云いつつ、確か ゆきみだいふく さんや梓さん辺りが同じ様な技をやっていた覚えが在ったような無かったような…(^^;)。 気を取り直して肝心のその手順ですが、結構簡単です。 先ずトーンを張りたい部分に（黒以外の）適当な色を塗ります。そしたら［フィルタ］＞［スケッチ->ハーフトーンパターン］を選び、プレビューを参考にしながら適当な数値を入れます。但しパターンタイプは”点”にして下さい。また点の大きさもなるべく小さい方が良いです。 その処理が終わったら［イメージ］＞「色調補正->２階調化」でハーフトーンにした部分を２階調化します。この時に点の大きさが決まりますので、イメージにあった網点の濃度を作って下さい。 モノクロトーンで処理したい人はこれでお終いです。でもカラートーンを作りたい人は以下の処理を続けて下さいませ。 上の処理が終わったあと、網点の点を一つだけマジックワンドで選択し、［選択範囲］＞［近似色の選択］で網点全部を選択します。嗚呼、判っている人は良いんですけど、先程作った網点は黒になってます。だから、カラーとモノクロのトーンを織り交ぜたい人はレイヤーを駆使して部分毎にトーンを作って下さい。じゃないと他のモノクロ網点まで選択されてしまいますからね。っで、カラーにしたいトーンが全部選択されたら塗りたい色を選択し［編集］＞［塗りつぶし］をすると網点がカラートーンになります。 以上で全ての処理は終わり。あとは自分なりに応用してみて下さいませ。 技術的な事はさておき、今回の絵について。 この絵は２月頃「普段着で機能的でゴスロリ調なデザインって出来ないかしら」とツラツラ考えて描いてみたのですが、うぅ、ファミリーレストランの制服みたいだ…。ってな事で、制服って事にしました(^^;)。しかし、改めてみるとスカートだけゴスロリっぽいですな（ギャフン）。 それから観れば判るんですけど、網点部分は全部同じ色を使って濃さは点の大きさのみで見せてます。尤も目と口の中だけは実験ついでに違うフィルターを使っていますけどね。でもこう云う事をすると普通浮きそうになるんですが、流石同じ色だけあって上手く馴染んで良かったです。ってもしかして家だけとか(;_;)。 …っは、文章メチャ長にっ？！ 以上な訳で、こんな感じの相変わらずな出来ですが、気に入って戴けると是幸いッス。 2002.5.28 ＮＡＮ